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宮崎市でも都城でも「北諸」お箸処 北諸のひつまぶしが美味しすぎる

宮崎県西部に「北諸県郡」という地名があります。元々五つの町からなる郡域ではあったが、平成の大合併により、4つの町が合併されました。今回ご紹介するのは、その合併した”山田町”出身の代表が高い志で運営されている「お箸処 北諸」さんです。

■ひつまぶし

みなさんは、「ひつまぶし」と聞くと、うなぎを想像するのではないでしょうか?

しかし、こちらのお店では「宮崎牛」を使用したひつまぶしが食べられるんです。うなぎには無い、宮崎牛特有の旨味が3度も味わえて、子供から大人まで好む大人気メニューです。

そのまま食べる1度目。薬味を入れて味わう2度目。出汁を入れて食べる3度目。どれも違った味わいで、それぞれ宮崎牛の旨味を引き出してくれます。

牛だけではなく、宮崎でも有名な鶏肉や豚肉のひつまぶしも食べられる唯一無二のお店です。

「志比田本店」「三股店」に加え、今年「アミュプラザ宮崎店」がオープンし、県内全域へ広がりつつあります。今では当たり前のように知られているお店ですが、ここに至るまでの道のりは、まるで必然だったかのような素敵なストーリーを聞くことができました。

■修行時代

「お箸処 北諸」代表の戸越さんは進路で悩む18歳の時に、飲食業界で自分でお店を持ち、今までお世話になった人へ恩返しがしたいと夢を描いたそうです。

学校の先生などの周囲からは、『飲食業界はとても厳しいからやめときな』と言われ続けましたが、「25歳までに独立できなかったら、辞めよう」と決めて、宮崎を離れます。

最初に入ったのは某大手ハンバーグチェーン店。

何も知らない業界で、より多く学ぼうと日中は社員として厨房に入り、夜はアルバイトとして同じ厨房に入って、がむしゃらに働いたそうです。そこで、整備されたマニュアルとシステムに衝撃を受け、自分がやりたい飲食を目指すために半年で辞め、料理の技術を学ぶために日本料理店、鮨店へとステップアップしていきます。

そんな高級寿司店での修行中。

初めて付き人(山葵を擦ったり、シャリやネタを渡す人)をさせてもらえることになった戸越さん。

その時に聞いた『うまいっ!』一言が今でも鮮明に覚えていると話してくれました。

この一言を聞くまでは、お客さんを目の前にして料理を作ることはなく、想像することもなく、ひたすらオーダーをこなしていくだけだったと気付き、そこから、お客さんを”喜ばせるために”を常に考え、どんな風に魚を仕入れているのか、どんなものをお客さんが求めているのかなど研究され続けました。

しかし、研究を重ねていくうちに、みんな「うまい」と言ってくれるが、これはみんながみんなできる訳ではないのではないか?美味しいものを出しているはずなのに、友人が食べに来られないということに、疑問を感じていきました。「お金を持ってる人しか来れない。食材は最高級しか仕入れない。であれば、美味しいのは当たり前ではないか?」と。

そこから、1回の食事で3万円〜5万円出す世界より、1000円〜2000円で美味しいものを提供する世界で勝負したいと心に決まります。そして、宣言通り25歳になる年に宮崎に戻り独立を果たしました。

■宮崎を出る時から店名は決まっていた

戸越さんは、合併前の”北諸県郡山田町”という町の出身。

お父さんが県職員で、祭り事の企画など地域を盛り上げるために貢献することを行っており、一生懸命地域のために活動され、北諸県郡を人一倍愛していたそうです。

宮崎を出る前に”北諸県郡”が合併するかもしれないという話があり、父が愛した北諸の名を残したかった戸越さんは、『独立をする25歳には”北諸”という名前が地図上から消えてしまうから、自分が帰って来てその名を残す!』と決意されていました。

結果的に”三股町”が合併せずに、北諸という名称は残っていましたが、その決意は変わることはなく、「お箸処 北諸」が誕生しました。

■恩返し

1店舗目は都城市志比田町へ出店。今までの経験を詰め込んだお店は、オープンしてすぐに流行りまして、食べるのに3ヶ月になるほどの人気店に。良質なお肉を使って高級感のある御膳ですが、価格は2,000円程。これは流行ること間違いなしですね。

それから数年後に、恩返しの意味を込めて唯一の北諸県郡である三股町に2店舗目を出店します。

もし仮に北諸県郡がなくなってしまっていたら、「この地は、北諸県郡という地名だったんだよ」と伝えていきたいと考えていたようです。

そして今年、宮崎駅前の商業施設アミュプラザで3店舗目をオープン。戸越社長は、離れて気づいた地元の良さに気付き、自分しか出来ない”何か”を描こうと日々奮闘されています。次は「地元から世界へ」の実現に向け、今もなお挑戦し続けています。

■最後に

平成の大合併の最中、夢を追いかける一人の男の、地元愛に満ちた素敵なストーリーがありました。

ハンバーグ屋さんで、”料理を作る”という概念を崩され、システム化に誰もが美味しい料理を作れることを学び、日本料理屋で和食の技術を学び、そして鮨屋で料理の本質を学ばれたのだと思います。

今までの経験によって出来た飲食の形が今の「お箸処 北諸」にあります。

厳選した良い食材を使い、料理人が腕を振るう手作りにこだわり、それを誰もが食べられる金額で提供する。これが成し得るのは、そんな経験をされてきた戸越さんだからできることです。

人生が詰まった「北諸」の料理をぜひ味わってほしいです。

■基本情報

名  称:お箸処 北諸 アミュプラザみやざき店

住  所:宮崎県宮崎市老松2丁目2番22号 アミュプラザみやざき うみ館4F

電話番号:0985-86-8820

営業時間:11:00~21:00(L.O.20:30)

定 休 日:なし

インスタ:@kitamoro.jp

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